新しいアイデアを作ろう!
みなさんこんにちは!
AnotherVision 8期のKaDiです!(読み方は「カディ」です)
自己紹介は脚注で→*1
2020年12月に、AnotherVisionメンバーが何かについてブログを書き毎日1~2記事を公開していく企画「AnotherVision Countdown Calendar 2020」、通称AVCC2020も今日で20日目になります。
毎日謎解きのことだったりそうでないことだったり多くの人の考えを知ることができて、良いな〜と思っています。
さて、今日のAVCCは僕KaDiの番ということで、僕がいつも実践している「新しいアイデアの作り方」を書いていこうと思います。
謎 限ら 様 な場 おすす !
記録ノ出力ヲ開始シマス
助手「ところで博士!前からずっと気になっていたんですけど、そこにある機械って何ですか?」
博士「おうそれか。それは新アイデア製造機じゃよ。この部分に何か物をのせると、のせた物に関する新しいアイデアがわんさかでてくるんじゃ。」
助手「へぇ〜アイデアを機械が作ってしまうなんてすごいですね!使ってみてもいいですか?」
博士「うむ。いいじゃろう。二つの新アイデア製造機があるが、そのうちの一つを使うとしよう。この辺にあるものをなにかのせてみなさい。」
助手「わかりました!えーっと、じゃあこのえんぴつにします。」
博士「のせたようじゃな。ではこのボタンを押してと」
機械「ピピッ」
機械「『えんぴつ』ヲ認識シマシタ。アイデア考案ヲ開始シマス。」
助手「これで新しいアイデアができるわけですね。楽しみだなあ。」
機械「ピピッ」
機械「最初ノ作業ヲ終了シマシタ。結果ヲ出力シマス。」
- 文字が書ける
- 細長い
- 柱状
- 使うと短くなる
- 木と黒鉛でできている
- 摩擦で字を書く
- 書いた字は消しゴムで消せる
- 紙に書く
- 下書きによく使われる
- 小学生の頃はよく使うが中高生以上になるとシャーペンに覇権を奪われて使われなくなる
- 硬さにより濃さが変わる
- 筆箱に入っている
- 使うと先が丸くなる
- 鉛筆削りで削って使う
博士「うむ、いい感じじゃな。」
助手「え、これのどこが新しいアイデアなんですか!?むしろえんぴつの当たり前を出してるだけじゃないですか!!」
博士「その通りじゃ。いくら機械といえどもいきなり新しいアイデアを出すのは限りなく不可能に近いからのぅ。まずは認識したものの『当たり前』を考えさせているのじゃ。」
助手「なるほど。まだ途中だったんですね……。でも当たり前からどうやって新しいアイデアにするんですか?」
博士「それは機械の出力を見た方がはやいじゃろう。もうそろそろ次の作業を終えるはずじゃ。」
機械「ピピッ」
機械「次ノ作業ヲ終了シマシタ。結果ヲ出力シマス。」
- 文字が書けない
- 丸い
- へんてこな立体
- 使うと長くなる
- 金属でできている
- 摩擦以外の方法で字を書く
- 書いた字は消しゴムで消せない
- 紙以外に書く
- 本番によく使われる
- 中高生以上になると覇権を奪って使われるようになる
- 硬さ以外の何かにより濃さ以外の何かが変わる
- 筆箱以外に入っている
- 使うと先が鋭くなる
- 削らずに使う
博士「うむ、正常に動作しているみたいじゃ。」
助手「えーっと、これはさっきの『当たり前』の反対の言葉を出力しているみたいですね。」
博士「その通りじゃ。何をもって『反対』かは機械次第じゃが、とにかく当たり前の反対を出すようにしておる。」
博士「さて、そろそろ最後の作業g……」
機械「ピピピッ」
機械「大喜利ノ時間ガヤッテマイリマシタ。司会ノ、新アイデア製造機デス。」
博士「ほら、拍手じゃ」
助手「は、はい!」
(二人が拍手する音)
機械「第一問!アナタノ目ノ前ニ、『文字が書けない』『えんぴつ』ガアリマス。ドンナ『えんぴつ』デショウ?」
博士「ほれ、一緒に考えるのじゃ。」
助手「は、はい!えーっと、黒鉛が入ってなくて、木の部分だけのえんぴつとかどうでしょう?もはやえんぴつ形の木ですが、書けないえんぴつにはなります。」
博士「そうじゃのう、芯がもろすぎるえんぴつとかどうじゃ?紙に当てた途端に折れてしまったら、いつまでたっても書くことはできないぞ。」
機械「ピッピピー」
機械「新シイアイデア完成デス。出力シマス。」
- 芯がもろすぎるえんぴつ:なんと字を書くことができない
博士「ほら新しいアイデアができたぞ。」
助手「おお!!確かに『えんぴつ』の一語からアイデアが出てますね!ただとても使えそうにないヘンテコなものですが。」
博士「でも新しいアイデアであることに変わりはないじゃろう。さて、そろそろ次n……」
機械「第二問!」
機械「アナタノ目ノ前ニ、『丸い』『えんぴつ』ガアリマス。ドンナ『えんぴつ』デショウ?」
博士「丸い……球体の丸いえんぴつは握って持つしかなさそうじゃのう。そうじゃ、えんぴつをうまく指で持てない人や動物が握って使うえんぴつ、というのはどうじゃ?」
助手「丸いえんぴつ……丸くて一箇所だけ尖っているとすると、形がコマに似てますね……では、コマの棒状のところをえんぴつに変えて、コマを回した時の軌跡を見ることのできる、えんぴつゴマというのはどうでしょう」
機械「ピッピピー」
機械「新シイアイデア完成デス。出力シマス。」
- えんぴつゴマ:コマの棒状のところがえんぴつのため、通った場所を見ることができる。
博士「二つ目のアイデアが完成じゃ!!!」
助手「確かにアイデアができましたね。でもこれ実際に作れるかわからないし、それにこれアイデアを実際に作ってるのは機械じゃなくて私たちじゃn…」
機械「第三問!」
機械「アナタノ目ノ前ニ、『使うと長くなる』『えんぴつ』ガアリマス。ドンナ『えんぴつ』デショウ?」
助手「いや物理法則が無視されているじゃないですか!こんなの現実では不可能ですよ!」
博士「ふむ、確かに現実に存在させるのは難しそうじゃが、ならそれが成立する世界を作ってしまえばいいのじゃ。例えばこんな感じじゃな。
この世界では、生まれたときにその人専用のえんぴつが渡される。えんぴつは文字や絵を書けば書くほど長くなるため、長いえんぴつを所持しているということはそれだけその人が勉強に励んだ証であり、入試や面接の重要な評価基準となる。そんな世界の中で、小学校に入っていない幼児が所持している程度の長さしかない、非常に短かなえんぴつを持っている男がいた……
どうじゃ?」
助手「うーん、確かに新しく面白そうな設定ではありますね……でも実際に読んでみたら面白くない気もします。」
機械「ピッピピー」
機械「新シイアイデア完成デス。出力シマス。」
- 使うと長くなるえんぴつがある世界の物語:えんぴつは学習努力の象徴!みたいな設定の小説
博士「まだまだ大喜利を続けることはできるが、ひとまずここらで終わらせるとしよう。新アイデア製造機はどうじゃったかの?」
助手「確かに、ただ『新しいえんぴつを考えて』とだけ言われても出ないようなアイデアはいっぱい出てすごいと思いました。でも、使えなかったり無理があったりするアイデアばかりな気がします。」
博士「そんなのはアイデアを出す段階では考えなくていいのじゃ。この機械を使って、質や実現可能性を無視して大量にアイデアを出せば、極稀に素晴らしいアイデアができる。それを待つのじゃ。」
助手「なんかゲームのガチャみたいですね……。ところで、」
助手「これ機械にやらせる必要ありますか?」
博士「……」
助手「ないんですか?」
博士「……」
助手「ないんですね。」
博士「……まあそうじゃな。やり方さえ覚えてしまえば機械に頼らずとも頭の中だけでアイデアを量産できるからのう。だからこそ今日久しぶりに使ったのじゃが。」
博士「でもたまに使うぶんには面白いのぅ。えんぴつ以外にも新しいアイデアを出したいものがあったらのせて良いぞ。わしはちょっと離れるから、新アイデア製造機に色々なものを使っていてくれ。」
助手「わかりました!」
助手「そうだなあ……」
助手「『新アイデア製造機』を新アイデア製造機にのせたらどうだろう!新しいアイデアの作り方がたくさんうまれれば、もしかしたら素晴らしいアイデアが出やすいアイデアの作り方をうみだせるかもしれない!」
助手「二つ目の新アイデア製造機をのせて、と。スイッチオン!!」
機械「ピピッ」
機械「『新アイデア製造機』ヲ認識シマシタ。アイデア考案ヲ開始シマス。」
博士「あれは!」
博士「まずい!!!今すぐ作業を中止させるんじゃ!」
助手「え、は、はい!」
機械「ピピピピピピピピ」
博士「…………あぁ、もう制御がきかなくなっとる。大変なことになってしまった……」
助手「何があったんですか?」
博士「これを見るのじゃ!新アイデア製造機の哲学メーターが限界値を超えておる。」
助手「哲学、メーター?何かはよくわからないですけど、このままだとどうなるんですか?」
博士「思考をすればするほど何もわからなくなり、ショートして爆発する。」
機械「ピピピピピピピピピ、ピーーーーーーーーー」
博士「逃げろ!!!!!!」
(爆発音)
助手「博士!大丈夫ですか!爆発が小規模だったおかげで私は大丈夫です。」
博士「わしも大丈夫じゃ……しかし……」
助手「新アイデア製造機は二台ともダメになったみたいですね。」
博士「そんなのは頭の中でできるし別にいいのじゃ。問題は他の機械じゃ。万が一今の衝撃で何かが作動したとしたr……」
機械「反応を確認。制作を開始します。」
博士「……全自動ルーム型脱出ゲーム制作機が起動したじゃと!?非常にまずいことになったのぅ」
助手「全自動ルーム型脱出ゲーム制作機?」
博士「ああ。脱出ゲーム好きの人に頼まれて製作したものでのぅ、起動したら部屋を見渡して、その部屋のものを使って実際に部屋から脱出するゲームを作ることができるのじゃ。」
博士「ただ少々リアルに作ってあって、本当に部屋に閉じ込められて、脱出できるまで出られなくなる仕様でのぅ。」
助手「え!私こういうゲームはやったことないですよ。博士なんとかしてください!」
博士「わしも未経験じゃ。」
助手「万事休すじゃないですか!私の知り合いにこういうのが得意な人もいないし、どうするんですか!」
博士「落ち着くのじゃ。今の状況を誰かに送って助けてもらうのじゃ。」
助手「送るってどこにですか?博士の知り合いに脱出ゲームが得意な人なんていないでしょう。」
博士「大丈夫じゃ。今こそ、この機械を使って、状況をどこかに記そう。」
博士「えーと、ふむふむ。どうやらAnotherVisionという謎解き制作集団が最近毎日ブログ記事を出しているようじゃのう。今日はKaDiという人物が記事を投稿するようじゃ。」
博士「KaDiとやらには悪いが、記事の途中をここ数分の会話と新アイデア製造機の出力の記録、そしてわしのLINEのアドレスにさし変えるとしよう。」
助手「なるほど、謎解きが好きな人が見るブログに現在の私たちの状況を書けば、脱出の手助けをしてくれる人が連絡をくれる可能性も高いということですね。」
博士「その通りじゃ。それに調べたところ謎解き好きの間でLINEを使った謎解きが流行っているようでの。これもその一つとして連絡をとってくれるかもしれない。」
助手「良かった……。私が下手なことをしたばかりにこんなことになってしまって本当に申し訳ないです。」
博士「わしが目を離していたのも悪いし、それに起きてしまったことは仕方がない。さあ、まもなく脱出ゲームが完成する頃だし、記録をブログに重ねるとしよう。」
博士「今この会話を読んでいるそこの君!もし良ければ下のURLから私を友達登録して『ヘルプ』と送って脱出を手伝ってくれないか?待っておるぞ!」
機械「脱出ゲームの制作が完了しました。脱出目指して頑張ってください。」
添付URL:
記録ノ出力ヲ終了シマシタ
が とな でき のです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
このような、「当たり前」の性質の「反対」を考えることで新しいアイデアを機械的に作り出す方法を使うと、記事内で言及した「新五十音表謎」のような斬新な謎解きが作れるかもしれません。
また、この方法は謎解きに限らず料理や企画など(記事内で言及した、「突然視点が変わるブログ」もそうですね!)様々な場面で使えると思うので、皆さんも試してみてはいかがでしょうか。
この記事はここで終えたいと思います。
KaDiでした。ありがとうございました〜!!
*1:自己紹介します。
- ハンドルネーム:KaDi(読み方は「カディ」です)
- 所属:AnotherVision 8期
- 好きな食べ物:すし、抹茶味のお菓子
- 好きなこと:謎解き、パズル、脱出ゲーム他
- 好きなゲーム:ゼルダの伝説シリーズ
- 制作したコンテンツ:アケ_テ
- ここ最近で好きだった謎解き:僕たちは、学園祭の夢を見る。
上記の通り、アケ_テが記事執筆時点(2020年12月16日)で外部に公開されているAnotherVisionのコンテンツの中で制作に関わった唯一のコンテンツになります。まだやってない人は購入してくれると嬉しいです!
最近の謎解きだと「僕たちは、学園祭の夢を見る。」が本当に好きです。ああいう独特の世界観の謎解きは、機会があれば僕も作りたいなと思っています。
*2:LINE謎「今までにまだ見たこと解いたことのない新しい五十音表謎が解きたい!」はこちらから遊べます→