AnotherVision Countdown Calendar 2020

AnotherVisionメンバーによる"Countdown Calendar"を2020年もお届けします

面白い謎解きって?

はじめましての方ははじめまして、そうじゃない方はこんにちは!

AnotherVision7期のタコワサビと言います。はじめましての方もいらっしゃると思うので軽く自己紹介をします。

 

ハンドルネーム:タコワサビ

twitterタコワサビ (@zeraora_blue) | Twitter

年齢:20歳

謎解き歴:11年目

主な制作:パスティール(制作指揮)・LINE ESCAPE(謎制作)・告白しくはっく(Webデザイン)・謎ファイル等々

 

AnotherVisionでデザインとか謎制作とかシステムとか色々させてもらって嬉しい限りです。

 去年もこのAVCCに参加させていただきました。去年の記事はこちら↓

avcc2019.hatenablog.com

 

さて、去年は少しネタに走ってしまった感があるので今年のAVCCは真面目に僕の「面白い謎解き」についての考えを書きたいと思います。「タコワサってどんな謎解きが面白いと思うの?」と結構アナビの人たちから聞かれるのでこの際AVCCに書こうかなと思った次第です。これから書くのはあくまで僕の意見であって全員が全員このような考えを持っている、絶対に正しいとは思っていません*1。また、価値観を押し付けようなどとも考えていませんが、そういうのが苦手な方はブラウザバックをお願いします。「それは違うだろ」みたいな意見も受け付けていません。僕の意見なので。

 

 

・まず謎解きについて

皆さんは謎解き公演について何を求めに遊びに行くのでしょうか。第一の目的は「面白い!」と感じるため、だと思います。面白くなかったらわざわざ行かないですからね。ここの「面白い!」には「楽しい!」などと言った「内輪でわいわいする」といった要素もあると思いますが、謎解き公演自体の内容について議論を行いたいのでこれについてはとりあえずは考えないことにします。

ではどのような謎解き公演が楽しいと感じられるのでしょうか。面白い謎が解ける公演?その世界に没頭できる公演?それとも、めったにできない体験ができる公演?

この答えは人に依ると思います。そこで、謎解き公演をパラメータ化して分析することを考えてみます*2

 

 

・謎解きのパラメータとは?

謎解き公演において「面白い!」と思える要素は大きく分けて4つあると考えています。この要素を挙げていきたいと思います。

 

1.大謎・最後の謎の面白さ

「終わり良ければ総て良し」という言葉は謎解き制作においても膾炙されているものです。最後さえ面白ければそれまでがどれだけつまらなくても満足度が爆上がりします。人間とはそういうものです。それまでのつまらなさが伏線に思えるほどになります。逆に、大謎が面白くない、好みに合わないと「面白い!」は生まれにくいでしょう。

 

2.システムの面白さ

皆さんは謎解き公演に行ってOPを見たり司会を聞いたりしてこのようなことを思ったことはありませんか?──こんなの絶対面白いじゃん!!

これはその謎解きの”システム”が面白い公演で口にされる言葉だと思います。例えば…と言おうと思いましたが、どこかにそういう謎解き公演があるかもしれないと思うと書けませんね。もどかしいところです。しかし、おそらくこの記事を見ている人は謎解きをかなりやってらっしゃる方が多いと思うので1つくらい思い当たる公演があると思います。そういうのを想像してもらえると嬉しいです。

 

3.世界観の面白さ

謎解き公演の一部にはストーリーが付いているものがあります。その中には近未来的なものからいわゆるエモい系まで様々あります。このストーリーを楽しむというのも謎解き公演の1要素だと思います。小説や映画の世界に入ることができるのも謎解きの1つの楽しみ方、ということですね。

 

4.行動の面白さ

謎解き公演において、日常では絶対にできない・しがたいような体験をすることがあります。天井をぶち破ったり、物を燃やしたり、部屋を水浸しにしたり…(さっき具体例上げにくいとかいったのに)*3。非日常を体験できるのは謎解き公演の良い側面の一つだと思います。

 

さて、以上の4つをパラメータとして用意します。これを段階評価することで比較的その謎解き公演の「面白さ」を説明することができると思っています。

例えば仮想の謎解き公演Aは

1.大謎    〇〇〇〇******

2.システム  〇〇〇〇〇〇〇〇〇*

3.世界観   〇〇********

4.行動    〇〇〇〇〇〇****

のように表すことができます*4

 

 

・パラメータと軸

パラメータはどのような公演かを説明できると述べました。これは公演を表せるということです。逆に言えば公演制作をするにあたってどのパラメータを主眼にするかを考えるのに手助けになります。すなわち、公演の"軸"となりうるものです。たとえば謎解き公演Aでは「システム」の面白さが軸となって成立しているコンテンツといえます。この、どれを軸とした謎解き公演が好きなのか、によって自分の好みを言語化しやすくなります。皆さんはどんな謎解き公演が好きでしょうか。*5

 

 

・4つのパラメータ

ここからは僕の意見・好み(が過激)になりますが、僕は大謎とシステムを重視しているコンテンツが好きです。しかし、あまりこのようなコンテンツを見かけたことがありません。こういうことをいうと、いろんな人にこういうことを言われます。

「〇〇はシステム面白かったし、大謎もめちゃくちゃ面白かったよ!!」

「××はタコワサも好きそう」

でも、だいたいそういう公演に行っても僕の好みの謎解き公演には巡り会えません*6。この理由はそういう公演が以下のどちらかに当てはまるからです。

§システムも大謎もそれぞれ面白いが、両者に関係性がない。

§大謎もシステムに沿って面白いが、世界観がよくわからない。

§行動が世界観に合わない。

すなわち、パラメータが各々嚙み合ってない・関係性がない謎解き公演はあまり面白いと思えないのです。

同回の人たちと勝負をするシステムなのに最終的な大謎が会場の外に出るだったら。

コンピュータの中の世界なのに最後の指示文が5人でピースして星作れだったら。

このような公演に参加すると、「う~ん」と思ってしまいます。

 

つまり、僕の好きな公演というのは、4つのパラメータ間に齟齬がなく、さらに一つのパラメータが秀でているもの(特に大謎、システムならうれしい)ということになります。イノシン酸グルタミン酸グアニル酸の相互作用みたいな感じですね。

 

別にすべてのパラメータが高い必要はありません。世界観に面白さが別になくても、ほかのシステムや大謎ができ得る世界観ならなんでもよいのです。おそらくその謎解き公演は世界観を重視しているわけではなく、ほかのところに面白さがあるはずです。

 

 

・謎/プレイヤーの存在

先ほど世界観はシステムや大謎ができ得るものなら何でもよいといいました。が、これがなかなか難しいものです。そもそも謎解き公演ですから、謎が出てきて不思議ではない世界観にしなければなりません。いわゆる「なぜ謎問題」ですね。しかし現実世界に目を向けてもらえばわかる通り、世の中に謎解きが存在する理由は謎解きとしてのみです。マニュアルが暗号化されて謎解きになっているものなんてこの世には存在しませんし、謎解きで封印された古文書はいまだ見つかっていません。「謎解きが出てきうる世界観」というだけでかなり絞られてしまいます。

さらに、プレイヤーの存在も大事です。プレイヤーはその謎解き公演においてどのような立ち位置にあるのか。なぜプレイヤーが謎を解かなければならないのか。

これらを簡単に満たしてくれるのは「プレイヤーが謎解き公演に遊びに来た」という設定です*7。これならプレイヤーが謎を解く動機もありますし、謎が存在する理由もあります。公演内公演が出てくるものが増えてきたのもここら辺に依るものだと思います。

ほかにも、現実世界ではない世界としてしまえば解決することもできます。が、そうしてしまうと世界観に面白さが発生しうる状況になるので、大謎やシステム、行動はその世界観ならではのものが好ましいとされてしまいます。難しいですね。

 

 

・じゃあ結局面白い謎解きって?

では改めて、僕が面白いと思う謎解き公演とは、

「大謎・システム・世界観・行動に矛盾がなく(特に世界観に関してはなぜ謎があるのか、プレイヤーの存在という整合性も含めて)、どれか一つの軸が秀でているもの。」

ということになります。僕の面白いの基準がこれなので、少しでも矛盾が感じられると面白さを議論する俎上に上がらず、そのためほかの人よりも面白いと思うコンテンツが少なくなってしまうんですね。

まあ正直この「大謎・システム・世界観・行動に矛盾がない」公演を作るのはめちゃくちゃ難しいですよ。自分で作ろうとして毎回挫折しています。でも世の中にはこんなものを作っちゃう人がいるので怖いですね。AnotherVisionの先輩方とか。

また、当然ですが一つの軸が秀でているというのも難しいです。こちらは整合性とかよりも新規性を求められます。アイデア勝負というわけですね。

 

 

・最後に

 本当はここから「こういう要素があったらもっと面白くなる!*8」「大謎以外の謎の立ち位置と面白さの関係性」「謎の形をしていない謎の面白さ」っていうのを書こうと思ったんですが眠気がピークなので寝たいと思います(現在5時32分)。書くならまた来年ですかね。めちゃくちゃ眠い頭でここまで文章を書いたのでもしかすると日本語がおかしかったりするかもしれませんが、僕の「面白い」を比較的言語化できたかなと思っています。読んでいただいた皆さんの「面白い」の言語化のお手伝いをできていれば幸甚です。

ありがとう、AVCC!

 

 

*1:いや正しいとは思ってますが。

*2:この手法は4期の村人さんに倣いました。

*3:僕は見たことないですが。そういう公演があったらごめんなさい。

*4:公演中に時間変化する公演もあります。最初はシステムが面白いけど後からは世界観の面白さが押し寄せてくる、みたいな。

*5:こういうパラメータ化は制作をするうえでめちゃくちゃ便利なんですよね。制作メンバー間で完成品の想像がしやすくなります。

*6:僕はアナビの中でも好きなコンテンツがかなり限定的だと自分でも思っていますし、よく言われます。

*7:でもその謎解き公演の設定は?と言われると無限ループしますね。

*8:僕好みになる!のほうが正しいかな。